遠いか近いかわからないくらい未来の話。
他人の病を「引き受ける」こと、
他人に病を「引き渡す」ことが
認められるようになった世界。
いずれ潰える人の命より、
もっともっととおい未来を。
楽しみにする人の物語。
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イチニノです。イチニノさんです。
無観客配信になった、初開催の「劇リンピック」への参加。
厳しい感染症対策ガイドラインに対応して、
不得意な(汗)配信に特化した、新しいイチニノのあたたかい物語です。
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作・演出 前島宏一郎
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出演 梅木彩羽
前島宏一郎
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スタッフ 照明 赤城治利
制作 Project ICHININO
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【Mission-31 in Shizuoka 劇リンピック 〜静岡演劇フェスティバル〜 参加】
イチニノ Mission-31 in Shizuoka 「劇リンピック」参加
『千年後の冒険』上演について
イチニノは静岡県静岡市で行われる「劇リンピック」(主催:SPAC-静岡県舞台芸術センター、劇団Z・A)に参加させていただくこととなりました。
この参加の決定にあたって、イチニノの活動方針と考え方をお示しします。
イチニノは稽古及び本番の実施にあたって、活動方針を持って対応してきました。
具体的には以下のとおりです。
●リアル稽古ができる状況
①緊急事態宣言の解除
②茨城県の指定する感染ステージが「2」
(のちにステージ設定がVer.2に改編になったことにより「3」)以下になること
●リアル稽古見送りの判断(リモート稽古への移行)
①緊急事態宣言の発令
②参加者の居住地において外出自粛要請等が出た場合
(該当者について個別に参加を見送る。
また、稽古場のある所在地が該当になった場合は稽古自体の実施を見送る。)
③参加者の関係者等で感染者・濃厚接触者などが出た場合
④上記を基本として、個別の状況により柔軟に判断する
1月30・ 31日に実施予定であった主催公演である熊本公演『痺る告天子達のパッショネイト』は、この方針と熊本県の状況を鑑み、実施の見送りを決定いたしました。
劇リンピック開催予定である2月20日・21日は茨城県独自の緊急事態宣言が解除されていない状況になります。
この中で、必要な感染症対策をとることを前提に、公演への参加を決定しました。
参加に関しての考え方は以下のとおりです。
イチニノ 静岡公演参加における基本的な考え方
①公演が主催の判断により無観客による配信上映になったこと。
当初は有観客での上演が予定されていましたが、熊本公演の際に重要な判断材料であった、観客を入れての上演開催による感染リスクが発生しないこととなりました。
②公演参加者を茨城県在住者に限定すること。
現在、国による緊急事態宣言が出ている地域からの参加ではなく、参加者を茨城県在住限定したことにより、茨城県の状況によって稽古実施判断ができることとなり、加えて、稽古実施における感染リスクを一定程度下げることができます。
③主催であるSPACの「新型コロナウィルス感染拡大予防ガイドライン」 に基づいて上演を行うこと。
イチニノがこの劇リンピックへの参加が決定したのちに提示された、SPACによるガイドラインは非常に厳しい内容となっています。
(上演に関するもの、主なものを抜粋)
・ 俳優・スタッフ同士が身体的に直接触れ合うシーンはなくす。 (衣裳着替えや、マ
イク交換等でスタッフが俳優と接する必要がある場合、スタッフはマスク 、及びゴ
ム手袋を着用し、ゴム手袋はその都度交換または消毒をする。)
・ 俳優、スタッフは原則として常時不織布マスクを着用する。
・ 俳優が舞台上で発声を行う場合には、飛沫感染を防ぐための策を講じる。
・ 飛沫感染を防ぐ策を講じたうえでも、近距離間(30cm)での発声は行わない。
・ 俳優が発声を行う場合、原則としてマイクを使用する。
・ セリフを発する俳優の位置と(観客の座る)客席最前列との距離を 5.5m以上確保
する。(今回は無観客配信のため、カメラマン等スタッフとの距離とする)
・ 小道具の共有は消毒をあいだにはさまない限り、行わない。
このガイドラインに沿った上演を目指すべく、イチニノは作品を2度にわたって入れ替えを行いました。
結果として、
・マスク着用での上演
・キャスト間の接触及び接近のない演出(舞台上に複数キャストを登場させない)
など、ガイドラインに合致する内容に変更して準備を進めています
④稽古を原則リモートに変えるほか、上演に向けてのリアル稽古を最小限の人数・時間で行うこと。
茨城県独自の緊急事態宣言の発出により、1月7日以降リアルでの稽古実施を見送り、リモートでの稽古に変更して継続してきました。
2月7日までと予定されていた県独自の緊急事態宣言は延長されましたが、茨城県の公共施設は原則開館となり、市町村における公共施設も同様に、多くが開館することとなっています。
これにより、適切な感染症対策を行ったうえでのリアル稽古について、最小限の人数(キャスト2名)、最小限の時間(会場入り前の2日間)のみで、本番に必要な配信に向けての演出・装置等の調整のみを行うこととしました。
⑤公演に係るすべての活動において徹底的な感染症対策を施し、日常生活における感染リスクよりも低い状況での活動を目指すこと。
公演に参加するうえで茨城県から静岡県への移動、会場内での感染症対策など留意する点が多々あります。これらに対し以下のとおり行動することとしています。
・茨城県から静岡県への移動は公共交通機関によるものを取りやめ、自家用車で
の移動とする。あわせて車内でもソーシャルディスタンス確保及び換気を徹底す
る。
・会場においては主催の示すガイドラインを徹底して遵守し参加団体、関係者間
の感染症対策に努める。(楽屋・劇場、作品間の入れ替え等における滞在人数
に制限を設け密になる場面をなくす)
・宿泊等、劇場外における活動においても接触を可能な限り減らす。
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イチニノは、原則配信公演を行わない方針を持っていました。
それは作品の性質上によるところが大きいのですが、今公演については、エントリー後の上演内容の変更により、時勢に応じた対応を、主催との綿密な打ち合わせに基づいて行っています。
これにより配信上演に対応した演出等を含めた作品を準備することができると考えています。
本来は、生の舞台で感じていただきたい呼吸や空間などを、限られた条件の中でどれだけお届けできるかという、チャレンジと考えてます。
感染症対策については、万全ということはありませんが、本公演の内容・準備においては、著しくリスクを伴うものではないと判断し、参加させていただくこととしました。
皆様のご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。
あわせて、配信公演となることから、広く全国からご覧いただくことができますので
ぜひ「劇リンピック」ならびに、イチニノ『千年後の冒険』をご視聴いただければ幸いです。
イチニノ 主宰 前島宏一郎